コンパニオンアニマルという言葉を聞いたことがありますか。
ペットが(主に犬)が、高齢者の世帯や、一人暮らしの高齢者(高齢ではなくても)と一緒に暮らす事で、飼い主の心のよりどころとなり、また、日常生活を助けたり、危険を知らせたり、番犬の役目をしたり、近所付き合いを円滑にしたりする助けになるというものです。
ところが、高齢になってくると、大型犬を扱う体力がなくなったり、毎日散歩に行く事ができなかったりして、犬を飼う人より、猫を飼う人の方が増えてきている、と情報番組で見ました。
そんな中、小鳥、インコ、オウムなども、その賢さとかわいらしさ、人なつっこさから、コンパニオンバードと呼ばれているようです。
私自身も、PちゃんもQちゃんも、家族のように思っているので、立派なコンパニオンバードだと思っています。
しかし、実際は意外と難しいのです。
先日、私は体調が悪くて、寝込んでしまいました。
あいにく、夫も仕事です。
それでも、インコたちを飢えさせるわけにはいきません。
這うようにして起き上がり、きれいな水と、餌と、粟穂をケージのいつもの場所にとりつける、という一連の決まり事を何とかこなしました。
もしかしたら、犬なら、飼い主の状態を察する事もあるかもしれません。
でも、インコはどうでしょう。
多少、おかしいな、いつもと様子が違うと感じていたとしても、小さい体で、餌や水を我慢する事は出来ないし、出来たとしても命取りになってしまいます。
そう考えると、自分が寝込んだとき、また、高齢になったとき、何かイレギュラーな事態になったとき、という事を、たくさんたくさん、想定しておかなければならないのだと、ガンガン頭痛の中で考えていました。
ペットと暮らすという事は、大きな責任を伴う事です。
でも、インコたちは、最初は、いつもと違う私の様子に戸惑い、部屋の中を飛び回っていても、次第に落ち着き始め、こたつでダウンして横たわっている私のところに舞い降りてくるのです。
そして、うつぶせた私の顔の(ほほ)前にちょこんと止まり、顔をのぞいてくるのです。
「PちゃんQちゃん、大丈夫よ。心配しなくていいよ。」
と言うと、Pちゃんは、私のほほを優しく嘴でつつきます。(痛くないです)
そして、2羽とも、私の顔の側で、じっとしています。
いつもはいたずらで甘えん坊のQちゃんも、おとなしくしています。
私が弱っていることが、分かるのだと思います。
看病してもらえるわけではないけれど、優しい暖かさを感じるひとときです。
私は、この子たちの為に、元気で長生きしなきゃいけないなと思うのです。
それこそが、もしかしたら、ペットを飼う意味、コンパニオンアニマルの持つ意味、なのかも知れません。
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